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2017年 01月 12日
春に直しに出した、母の訪問着などが仕立て上がってきました。 母の嫁入り道具に四十年近く前に仕立てられた、菊青海波地紋に鹿の子絞りの訪問着。洗い張りをして裄を直し、胴裏を替えたら新品同様に生まれ変わりました。 もう着られないか、と諦めかけていたのですが、予想以上の出来栄え。 菅家七流と呼ばれる家に産まれ、戦中に娘時代を過ごし、お洒落ひとつできなかったた祖母が、自分の娘に一つ一つ見立てた思い出の着物。 夏休みの宿題に、学校で、戦争中の話を祖父母に聞いてくるように言われたので尋ねると、珍しく口を閉ざし、ほとんど聞けずじまいでした。 その祖母も、もう、ずいぶん昔に亡くなりましたが、私達の子どもの時分に、帰省すると、いつも孫達にせがまれ漢文体の本や和歌を読み聞かせ、ドイツ語の歌など楽しそうに歌っていたことを思い出します。 祖母から母へ、母から娘へ、受け継ぐ、日本の文化。 ことばにすると月並みですが、気持ちがありがたいです。大切にします。 母のお嫁入りの着物、まだまだあるので、いつか、娘に着せてモデルに描きたいです。 ↓ランキングに参加しています。クリックお願いします。
by hiro-ikegami
| 2017-01-12 13:51
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