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『一日一畫』 日本画家池上紘子
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日本画家 池上紘子 都内で日本画教室を開講しています
by hiro-ikegami
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2015年 04月 20日
念紙(ねんし)の作り方
念紙の作り方。
念紙の作り方も、独学の方の悩みの多い技術の一つです。
よく本に出ているのは、
日本酒と、水干絵具の朱土やたいしゃ、弁柄を混ぜ、水で薄め、薄美濃紙に塗り、乾いたら揉んで、余分な粉を落としましょう、というもの。
実際にこの方法で作った時の失敗例について。
1 酒の糖度が足りない。
かなり糖度の高い甘口の日本酒を使わないと付きません。顔料と混ぜながら、あたためてアルコールを飛ばしながら粘着力を上げるか、定着しきらない程度に膠を少量混ぜます。天気や湿度にも左右されます。
はじめから大きな念紙を作ろうとすると、失敗した時に大変なので、あらかじめ小さめの薄美濃紙で、顔料と酒と膠の配合、定着と転写の具合を試しましょう。
2 水干絵具について
水干には、水干法で制作した(天然土系の絵具)、という意味と、染料を胡粉等に染めつけ水干法で制作した絵具、の意味があります。
いくつかの本などにある「水干」は、おそらく天然土系絵具である(水干法で精製されている)天然の朱土、本たいしゃ、弁柄(酸化鉄)などの意味です。
時々染料系水干絵具で土に似せたたいしゃ色、朱土色が売っているので、混乱を招いているように思います。買う時に店やメーカーで確認し、成分がわからない店では買わないことです。
染料系のものを使うと、染料は食紅のようにあちこちに広がりやすく、また念紙として使った後にも、染料粉が、画面を汚しやすくなります。(実際に普通の住宅で作って床や壁、ベランダなどに散って大変な思いをした話をよく聞きます。弁柄は天然本たいしゃに比べ、安価で入手しやすいですが、汚れたという話を聞きました)
天然の赤土である本たいしゃなどが、落としやすく目だたず、無難に思います。
それでも、落として転写するために作る念紙は、どうしても粉が落ち、汚れるものなので、作業場を確保して、制作後は、よく乾かした後に紙やビニールでくるんで周囲を汚さないよう保管します。
暗い地色の際は胡粉、箔などには木炭でもいいと思います。
3 塗り方
定着させないので重ね塗りはしません。
塗りにくくない程度の濃さで、むらなく塗りつけます。濃すぎると剥落したりしますので、紙との兼ね合いで適度な加減を見つけてください。
4 紙
薄美濃の生紙(ドーサを引いていない)がよく使われます。
書道用の半紙なども使えますが、安手すぎるものは水で揺れすぎたりいたんだりするので、手すき楮紙くらいがいいように思います。大きいサイズの全紙版などが、比較的安価に手に入ります(ただし10枚単位が多い)。
5 揉む作業について。
庭や水場でしないと確実に汚れますし、集合住宅などでは、難しいかもしれません。
前出の酒の項で、酒と膠の配合が適度で、適度に定着して転写可能な念紙であれば、揉む作業は省略してかまいません。
昨日は写生用のモチーフの花を忘れてしまい、デッサンモチーフにコンビニエンスストアの杏露酒と果物を持って行きました。
偶然、念紙を作りたい方がおられたので、薄美濃紙と本たいしゃ、杏露酒、少量の鹿膠で念紙を作ると、いい感じに作れました。
日本画家 池上紘子
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Japanese painting
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by
hiro-ikegami
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2015-04-20 09:27
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