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2018年 03月 27日
今回のオーダーは、文人画です。 お煎茶にあわせるための蝙蝠の軸で、蝙蝠(福)と鹿(禄)と、霊芝(寿)を併せて福禄寿の画題とします。 東洋画題総覧などにある、謎語画題の一つです。 お煎茶のお床に掛ける文人画ですが、いけばな嵯峨御流の先生のご依頼なので嵯峨御所風に雅に品良くまとめることを目指しました。 先生のお席でのお披露目がまだなので、全体をお見せできないのが残念です。 金泥ぼかしに、砂子、野毛…我ながら、よく蒔けました。 余談ですが、先日、日本画教室に、伝統的な春蘭の描法の勉強の一助に、嵯峨御流の元華務長の辻井博洲先生の生け花のご本を持って行きました。 花の素養のない生徒さん方も、いいものは見ればわかるもので、興味津々で見ておられたのですが、そのご本に、「嵯峨の花は何が違う」と問われて「品格が違います」と答えたという問答がありました。 なるほど、嵯峨の花は、清楚で控えめで、一見地味な花ではありますが、品格が違うものだと、この歳になって、嵯峨御流から離れて東京で絵を描いていると、深く心にしみます。 若い頃に触れた、様々な美しいものが、今頃になって引き出しから出してくれと言いはじめた感があります。 ↓ランキングに参加しています。クリックお願いします。 にほんブログ村
by hiro-ikegami
| 2018-03-27 10:13
| 作品
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